理念
まず、仕事師ありき
当会社は、発起人中岡友憲が職人技術の習得の過程に於ける道具の使い手の立場ゆえに学びえた手仕事職人の技を広く世に発信し、または使い手の声を作り手側の職人に届ける、橋渡しの役目を担うべきだと考えます。
職人のもつこだわりや外からは見ることの出来ない手間の真実性と尊さに光を当てることで、古くより伝承されて来た日本の伝統文化と知恵と技能の真の値打ちを次世代に伝え、大量消費と近年顕著なレバレッジ経済の波の狭間に埋もれて消え行こうとしている手仕事即ち、すぐさま物や形として見る事の出来ない誰もが所有
しうる内なる財産を守り、職人の地位向上に向けての一助となりたいと考えます。
目的
- 天然砥石の採取、加工、販売
- 砥石採掘地やそれに係る技術全般を、後世へ残すべき価値あるものまで引き上げること
- 刃物工具類の仕入、企画製造、販売ならびに輸出入
- 外貨建仕入、円転事業
- 生活小物・雑貨の企画制作、販売ならびに輸出入
- 愛媛県農林水産物統一キャッチフレーズ製品への参画
商号
当会社は、さゞれ銘砥 株式会社と称します。
簡易的には、330mate、英語圏表記として330mate, Incと称します。
さゞれ(さざれ)とは漢字表記において”細”とあらわし、バラバラな小さな石と言うことを指します。
しかしながら、
「小さく見栄えしない石でも、とっても良い銘砥と呼べるものはあるのだよ。」というおもい。
小さなバラバラなものが集まって2億5千万年という悠久の時を経て、粘板岩と頁岩の両方に属する平安遷都以降、中世より800年の歴史を持つ見事な品位の、山城銘砥という17代続く銘砥を育んで来たという事実。
等々に光を当てたいがために、富士鳩からさゞれ銘砥へ屋号改め致します。
伊豫砥と共に興った国、日本
わが国の国歌には「細石の巌となりて」とあり、これは息吹山などで知られる細石が、集まって固まって巌になっているもの一般を指すものであるというのが定説です。
しかし、同じ解釈で見渡すとなんとも面白いことに、京都山城國の砥石の生い立ちの他なりません。しかも砥石はよく「苔の生す」石なのです。
単に国歌の中では、天皇の統治する世は細石が寄せ集まって大きな巌になって、更に苔が生えてしまうくらい程の年月の経過に加え「千代に八千代に」と更にこれを修飾する、気の遠くなるような大昔から続いている。と称えた歌として知られています。
2億5千万年という人類の文明はもとよりその影も形もない哺乳類すら存在しない時代まで遡
り、地球規模や自然科学的切り口から見ても砥石の生い立ちと、国歌の解釈するところというのは、「君が代」のフレーズを「地球や大地」だとか、「世の中が始まり」と解釈すると、作者不明のこの歌は、砥石好きの、砥石好きによる、砥石のための歌に他ならないものであるのかもしれません。
伊予砥はその端であり、中央構造線から噴出した溶岩が、冷え固まり火成岩に属する流紋岩となり、大きすぎず小さすぎずの石英と長石の結晶を散在させながら持つ大きな黒い巌が、日本最古の温泉と称される道後温泉とそんなに変わらない熱水脈による粗面変性を受け、物凄い偶然が重なり合ってさいころ状の砥石と化した物です。
言わば、巌が解けてさゞれになる過程のものであると言えます。
さゞれが巌になるものと巌がさゞれになる過程のもの。この二つは無論、生まれも育ちも両極にあり、全く異にするものですが、我々人類はこれを砥石という道具ひとくくりで評価し、技術や文化を育む上で不可欠なものとして、いつの世も変わらず渇望されそれは、命を賭して砥石を採集させるための、原動力に転嫁してきたものだと思います。
伊予砥は、古代日本で始めて流通した砥石であり、奈良時代より中央に納められた記録が正倉院文書の記載に登場し、砥石を数える単位として「顆」が用いられ、宝石を数える時と同じものであったことから、非常に高い評価を得ていたとおもわれます。
更に現在の愛媛県砥部町近辺は、法隆寺の寺領に属していたこともあります。
このように、先人が膏血を振り絞り紡ぎ上げてきたものに、その真実性と永久不偏の尊きものに、現代の文明の利器との建設的な調和を以って、再び世の光が当たること
へ願いを込めて、さゞれでございます(さざえではない)へ改称です。
今後ともよろしくお願いします。
平成20年11月25日
中岡友憲
現場遍歴
近年の物記載しておきます。
年月日 |
所在 |
現場名 |
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平成11年6月~12月 |
大阪府池田市 |
若王寺尊鉢厄神釈迦院本堂新築工事 |
平成12年12月~ |
奈良県奈良市 |
春日大社末社玉垣建替え工事 |
平成12年1月~3月 |
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春日大社築地塀屋根補修工事 |
平成12年3月~9月 |
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平城旧跡大垣新築復元工事 |
平成12年8月~12月 |
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平城旧跡隅楼新築復元工事 |
平成13年10月~1月 |
奈良県橿原市 |
今井町OO邸修復工事 |
平成13年1月 |
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東大寺大仏殿修理工事 |
平成13年2月 |
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東大寺大仏殿外壁修理工事 |
平成13年2月 |
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平城旧跡太鼓橋建替工事 |
平成13年3月 |
奈良市斑鳩町 |
法輪寺解体工事 |
平成13年6月~10月 |
福岡県北九州市 |
大興善事山門修復工事 |
平成14年2月~4月 |
奈良県桜井市 |
加納邸新築工事 |
平成14年5月~8月 |
奈良県大和郡山市 |
極楽寺新築工事 |
平成14年8月~月 |
奈良県天理市 |
帯解寺庫裏修復工事 |
平成14年9月~12月 |
福井県 |
永平寺造営工事 |
平成15年1月~9月 |
京都府木津市 |
十輪寺本堂新築工事 |
平成14年10月~翌4月 |
奈良市 |
阿弥陀寺修復工事 |
平成15年2月~6月 |
神奈川県横浜市 |
弘明寺庫裏外壁張替え工事 |
平成15年6月 |
奈良市 |
徳願寺屋根替え内部漆塗り替え工事 |
平成15年7月~翌10月 |
奈良市 |
長楽寺本堂新築 庫裏増築工事 |
平成15年11月~翌12月 |
奈良市 |
安養寺本堂新築工事 |
平成16年11月~翌12月 |
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庫裏増設工事 |
平成16年11月~翌12月 |
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鐘楼新築工事 |
平成16年11月~翌12月 |
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山門新築工事 |
平成16年12月~翌4月 |
福岡県久留米市 |
善導寺修復工事 |
平成17年4月~6月 |
広島県広島市 |
国前寺屋根瓦葺き替え工事 |
平成17年5月 |
広島県宮島町 |
厳島神社 屋根補修(とりぶすま) |
平成17年6月~7月 |
京都府京都市 |
鍼灸院店舗改築工事 |
平成17年7月 |
京都市 |
妙心寺山門袖塀建替え工事 |
平成17年7月 |
兵庫県尼崎市 |
大覚寺宿舎新築工事 |
平成17年7月~9月 |
神戸市 |
大仙寺本堂内部造作工事 |
平成17年9月 |
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大仙寺鐘楼小屋組み調査 |
平成17年9月~12月 |
大阪府大阪市 |
難波寺山門根継ぎ屋根替え袖塀建替え工事 |
平成17年11月 |
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本堂外構補修工事 |
平成17年10~翌1月 |
京都府京都市 |
上鴨 日本料理店舗建替え工事 |
平成17年12月~翌3月 |
京都府京都市 |
修学院離宮事務所新築工事 |
平成17年12月 |
兵庫県宝塚市 |
中山寺水掛地蔵舎修復工事 |
平成18年3月~ |
兵庫県西宮市 |
鷲林寺荒神堂新築建替え工事 |
平成18年11月~ |
兵庫県伊丹市 |
浄源寺格子天井張替え工事(この頃より富士鳩興る) |
平成18年12月~ |
兵庫県神戸市 |
重文 竹林寺修復工事 |
平成18年12月~翌4月 |
大阪市 |
浄願寺 上げ前根継 屋根換え工事 |
平成19年11月~ |
奈良県生駒市 |
本堂造営工事斗供・虹梁・向拝軒廻一括 |
平成20年11月25日 |
大阪府池田市 |
適正な納税義務遂行目的の為、法人化
さゞれ銘砥株式会社とする |
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齢34歳
奈良を出てから工務店に属さず、応援専門の根無し草ですがよろしく御願いします |